2012年5月1日火曜日

極性は親水性、非極性は疎水性 - 化学 - 教えて!goo


いいとこに突っ込みますね。

溶ける前と溶けた後のことを考えて見ましょう。
無極性物質の例としてナフタレンでやってみましょう。

ナフタレンの固体中で、ナフタレン分子同士の間は分子間力と呼ばれる力でお互いが引き合い、その結果として結晶を作っています。
分子間力の起源は分子によって異なりますけど、ナフタレンのような芳香族分子だと、ファンデルワールス引力に加え、パイ-パイ相互作用、CH-パイ相互作用が考えられますが、ここでは詳細は良いのでとにかく引き合う力は大して強くない、ということだけ念頭においてください。

では、ナフタレンをベンゼンに溶かしてみましょう。
ベンゼンもナフタレンとだいたい同じ様な分子なので、引き合う力も同じようなもんです。
溶けたナフタレンはベンゼンの中でどのような状態になっているでしょうか。
まわりの溶媒分子であるベンゼンと相互作用しながら、ふわふわと漂っている感じです。
また、ベンゼン同士も大して強い力で引き合っておりません。


どの車が浸食に影響を与えることができますか?

これは極性物質が水に溶ける場合とは大きく異なっていますね。
溶質分子間にはたいした相互作用はありません。
溶媒分子間にもたいした相互作用がみられません。
溶質・溶媒間も同様。
つまり、極性物質が水に溶けるときのように、"頑張って隙間にねじ込む"必要が(ほとんど)ないのです。

なので、ナフタレンをベンゼンに漬けて、ちょっと暖めてやれば、熱をもらって動きたがりになったナフタレン分子は、「どれ、周りのナフタレンから剥がれて、ベンゼンの中に漂いだそうかい」というくらいの適当な気持ちで溶け込んでいけるのです(実際にはあっためずとも室温くらいで溶けるはず)。
極端に溶媒ー溶質の相互作用を無視して言えば、液体をあっためたら蒸発するのと似てるかな。乱暴な言い方ですけどね。

熱力学の言葉で言えば、「エンタルピー的な変化が溶解の前後でさほど無い。一方、分子が溶解することでのエントロピー的な稼ぎがあるので、結果として溶けた方がハッピー。だから溶ける」といったとこかな。これ、No.1さんが言ってるのと同じです。


"どのようにはしないスペクトル線"

なお、無極性溶媒といってもいろいろあります。

ヘキサンなどのように、ほんとにほとんど何の相互作用も無い(ファンデルワールスはあるけど)、貧弱な溶媒もあれば(事実、このような相互作用の弱い溶媒中では、希薄溶液中の溶質は気相の孤立分子の性質に近づく)、溶質と強く相互作用するものもあります。

上で例に挙げたベンゼンなんてのは、実はかなり相互作用が強い分子です。ベンゼンとかトルエンは、無極性ではありますが、割と物を良く溶かしますし、カラムの溶媒に使っても、結構モノを流します。溶質との強い相互作用のためでしょう。
こういう、相互作用が効いてくると、上述したように「エンタルピーの変化はあんまり無い」とは必ずしもいえなくなります。


粘土土壌に掘るする方法

なお、無極性溶媒には極性物質は逆に溶けにくくなります。
たとえば、食塩をヘキサンに溶かすのは無理です。
これは、溶質(溶けてないから溶質とはいえないけど)分子間の強いクーロン相互作用、双極子相互作用などを切断するほどの、溶質ー溶媒間の相互作用が生じないためです。固体中での結合をあえて切断し、溶け込むだけのエネルギーの補填が、無極性溶媒ではできないのですね。
油と

通報する

この回答への補足

ありがとうございます。また一つ微妙に『?』だったところがクリアになりました。
なるほど極性溶質を極性溶媒に溶かした時は緩やかな結合をしているのに対して、非極性溶媒は大気中の酸素と窒素のように、ただ単純に混ざっているだけに近いというわけですね。No1さんの回答にはそういう意味も合ったわけですね。


ただしつこく聞き返してもうしわけないのですが、混ざっているだけに『近い』とは言っても、固体の溶質が溶けるわけですから、固体であるより溶けたほうが若干有利なわけですよね?その理由が知りたいです。

例えば、洗剤の界面活性剤は非極性の炭化水素の尾が衣類の油脂(汚れ)と結びつき、反対側の硫酸ナトリウムが水と結びつくから油脂が剥離するわけですよね?
つまり、油脂と炭化水素の尾は何かしらの力でくっついていると思うのです。

なぜなのでしょうか?
両者を溶かしている力はどういうものなのでしょうか?



These are our most popular posts:

極性は親水性、非極性は疎水性 - 化学 - 教えて!goo

電荷、極性があるものは何故水に溶けるのか?理解を簡単にするために、まずは水に 溶けない物の場合を説明する。先述のように水自体は分子の形状のゆがみから極性を もつ。水のような極性溶媒中では、極性を持たない溶質、非極性物質は極性溶媒の 電荷 ... read more

水への溶解

水は極性を持つから極性のあるものがよく溶ける、というのはなんとなくわかる気もし ますが細かい理由がわかりません ... 最後に非極性ならば親油性の説明ですが、これは 油と非極性物質の相互作用の仕方は同じのようなものと考えられます ... read more

極性のものは親水性(水によく溶ける)、非極性が疎水性、親油性なのは ...

2006年12月13日 ... 溶質・溶媒間の相互作用の程度に大きな差がある、ということについてはDexMachina さんのおっしゃるとおりだと思います。 ... 非極性物質の溶解でも、分子間力(→ファンデ ルワールス力)の影響は大きいと考えるのが妥当ではないかと、私は思うのですが・・・ ... 非極性物質が非極性物質を溶かすことを考えるのでしたら、yossuさんの譬えを少し 変えて、「強い磁石と弱い磁石(または磁石の .... 固体中での結合をあえて切断し、 溶け込むだけのエネルギーの補填が、無極性溶媒ではできないのですね。 油と ... read more

・水に溶けるとは

疎水性とは、水に対する親和性が低い、すなわち水に溶けにくい、あるいは水と混じり にくい物質または分子(の一部分)の性質をいう。疎水性物質は一般に、電気的に中性 の非極性物質である。分子内に炭化水素基をもつ物質が代表的である。油や有機溶媒 に ... read more

0 件のコメント:

コメントを投稿